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[UE4] 第15回UE4ぷちコン 受賞作品発表!

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第15回UE4ぷちコン 受賞作品が決定!

Unreal Engine学習向けコンテストUE4ぷちコン
第15回では全96作品が集まりました。たくさんのご応募ありがとうございました!

今回のテーマは「かわる」ということで、
それぞれがどこに「かわる」要素を入れるのか、見ごたえがありました。

その中から最優秀賞含む8作品を選出いたしましたのご紹介します。

受賞作品の発表はヒストリア公式YouTubeにて生放送で行いました!
惜しい作品の紹介も沢山おこなっております。
アーカイブが残っておりますので、まだの人はぜひご視聴ください♪

【第15回UE4ぷちコン】審査結果発表会!

<審査員>
・株式会社ヒストリア      佐々木 瞬(代表取締役 / プロデューサー / ディレクター)
・株式会社ヒストリア      有末 けい(広報/イベントデザイナー)

<ゲスト審査員>
・エピック ゲームズ ジャパン  岡田 和也(Software Engineer)
・エピック ゲームズ ジャパン 斎藤 修(Technical Artist)
・エピック ゲームズ ジャパン 塩谷 祐也(Trainer)


【最優秀賞】入替人 -Replacer-

チーム ラルカス さま


【準優秀賞】Depths Chain

yeczrtu さま


【テーマに沿ってるで賞】SANTAI

ichiyonnana さま


【おかず賞】VALIABLE ARMS SKY

take さま


【ずし賞】OTENKI TAMAGO

BokoMaru さま


【しお賞】リプレイス

じゃっくぽっと さま


【ささき賞】グレイロボ変

恒吉星光 さま


【けーちん賞】進化

mizuho20247 さま


受賞おめでとうございました!
そしてご参加いただきありがとうございました!

少しでもみなさんのUE4に触るきっかけになっていたら嬉しいです♪

次回開催もお楽しみに!

 

第15回UE4ぷちコン イベントページ

 

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【特別対談】『見たことのない文化財』ー8K映像で美しく再現された文化財の裏側を制作陣に訊く【前編】

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『見たことのない文化財』ー8K映像で美しく再現された文化財の裏側を制作陣に訊く

TEXT / PHOTO / EDIT_ NINE GATES STUDIO 神山 大輝

 

――はじめに、皆様のプロフィールを教えてください。

国見:NHK制作局第六制作ユニット新領域開発チーフプロデューサーの国見と申します。NHKに入局したのは平成9年のことで、主に番組制作ディレクターをやってきました。世界遺産を取材する番組や『あさイチ』の立ち上げなど、さまざまなジャンルの番組を幅広くやってきた中で、2019年に現在の部署に入りました。「これまでとはまったく違う手法で番組を開発しよう」というコンセプトを持った部署で、従来の枠組みではなく外の新しいテクノロジーを積極的に取り入れた番組の開発を行っています。

鈴木:NHK放送総局メディア開発企画センター所属の鈴木です。2001年から3DCG技術の開発に取り組んでおり、当時からSGI Onyxでリアルタイムに動くキャラクターをつくるなど、現在の技術に繋がるような基礎研究を長年続けてきました。ゲームエンジンがない時代から現在まで、一貫してコンピューターグラフィックスに関わるところを中心に仕事を進めてきました。

天見:ヒストリア・エンタープライズ  アーティストの天見です。入社前は広告系などプリレンダーの映像制作を行っておりましたが、最先端の技術を求めていくうちにUE4に辿り着き、UE4ならヒストリアだろう!ということで2020年1月に入社し現在に至ります。本プロジェクトでは3Dモデルの最適化や質感表現、UE4シーン構築などを担当しました。

橘内:ヒストリア・エンタープライズ  エンジニアの橘内です。独学でUE4を学び、2020年3月にヒストリアに入社しました。プロジェクトではエンジニアリング全般を担当していますが、特に動きの部分や操作まわりの設定などに注力して作業しました。

 

――今回制作された『見たことのない文化財』について教えてください。

『見たことのない文化財』番組公式ホームページ

NHKと東京国立博物館がタッグを組み、文化財を最新テクノロジーで3DCGにする「8K文化財プロジェクト」。実物の展示では見ることができない貴重な文化財のアップや裏側、内部までを鑑賞し、デジタルアーカイブとして保存する。

国見:一言で言えば、「文化財を穴が開くほど徹底的に鑑賞する番組」です。貴重な文化財を3Dスキャナやフォトグラメトリーを用いて3Dモデル化し、これを使うことで通常の鑑賞方法では不可能な角度や、絶対に近付けないような至近距離から見て頂くことを目的とした番組です。従来の文化財を扱う番組は、研究者の新たな発見や有力な説を紹介するものが多く、ストーリー仕立てのものが大半を占めていました。『見たことのない文化財』では、とにかく文化財そのものの一本勝負で、徹底的に見ていくということをやっています。例えば、東京国立博物館が所蔵する重要文化財の「遮光器土偶」は皆さんもショーケースの向こうで見たことがあるかと思いますが、実は近付いて見ると頭部に彩色の跡が残っていたり、内側に指で馴らした跡が残っていたりするんです。今までにない角度や距離で見ることで、当時の縄文人の価値観や制作意図のヒントを探り当てることができますし、文化財に興味がなかった方にも驚いて頂けるような番組になっているかと思います。

<第6制作ユニット>新領域開発 チーフプロデューサー 国見太郎 氏

 

――『見たことのない文化財』の企画経緯やプロジェクト沿革について教えてください。

国見:ことの経緯は私から説明しますね。2020年3月、奈良県の法隆寺が所蔵する「百済観音」が東京国立博物館で展示されるということで、23年振りに東京にやって来たのです。春からの特別展に合わせてNHKのカメラクルーが撮影に出向いており、我々もぜひ3Dスキャンなどでデータ化を試みたいということで同行させて頂きました。しかし、コロナウィルスの影響で展示会は休止となってしまい、23年振りの特別展は幻となってしまいました。ただ、ここで3Dデータを取っていたことで、「別の方法で展示ができるのではないか」という発想に繋がりました。コロナ禍で休館してしまった博物館が世界各地にある中で、このようなデジタルアーカイブは展示・保存の両面から非常に価値があり、この技術の将来性に対して私たちと東京国立博物館側のモチベーションが一致したため、2020年9月から共同研究のプロジェクトを立ち上げました。その後、東京国立博物館が所蔵する貴重な文化財である「遮光器土偶」や「洛中洛外図屏風 舟木本」を3Dモデル化し、これを番組で活用させて頂く運びとなりました。

鈴木:本番組は、技術的な特徴で言えば「8K映像」がテーマになっています。スタジオ内の8Kプロジェクターと特殊な450inchスクリーンを用いて投影したほか、8Kモニタに投影して演者の方と一緒に撮影したりといった手法を採用しています。あまりにも高精細なので、試写会の時点でも「合成なのか?」と思われていたくらいで、技術サイドとしても良い挑戦ができたと思っています。

「遮光器土偶」は東京国立博物館が所蔵する重要文化財のひとつで、縄文時代(晩期)に制作された祈りの道具と考えられている。3Dモデル化された遮光器土偶は頭部の彩色の跡まで詳細に確認できるほか、中空となっている内部の様子も確認することができる。

 

「洛中洛外図屏風 舟木本」は東京国立博物館所蔵の国宝で、京都の市中と郊外を描く洛中洛外図のひとつ。6曲1双、紙本金地着色で、描かれた人物は2700名 を超える。

 

――技術面についてお伺いします。『見たことのない文化財』はリアルタイムCGを活用したとのことですが、ワークフローの中核にUE4を採用した理由について教えてください。

鈴木:通常、8Kレンダリングは非常に長い時間を要します。画像サイズだけで言えば16倍ですし、操作から生成を考えると16倍では済まないほどのリソースになっています。国見から番組の相談を受けた時、「通常の3DCG制作のフローを踏襲するだけでは、プロジェクトとして困難な道を進むことになるだろう」という話をして、最初からリアルタイムCGありきでスタートしました。番組内でも鑑賞する角度や近さを制限したくなかったため、自由度を持たせることのできるリアルタイムCGが最適だろうという判断もありました。実は、このプロジェクトよりも6,7年ほど前に、NHKとして8K映像をUE4で出力する実験と展示を行っていました。この頃はDVIケーブルを16本接続しないと画が出ないという状況ではありましたが、この当時から「8K開発を行うのであればリアルタイムは必須だろう」と感じており、脈々と部内での開発は続けていました。UE4は当時から大量の画像を一度に取り扱える機能がありましたが、現在はバーチャルテクスチャによってさらに高解像度テクスチャをうまくハンドリングできる時代になって来ましたね。

NHK メディア開発企画センター 鈴木 聡 氏

 

――ここからはもう少し詳しくUE4での作業についてお伺いします。スキャンデータを受け取ったあとの、ヒストリアでの業務の流れを簡単に教えてください。

天見:最初にスキャンデータをUE4環境にインポートするための最適化を行いました。今回は要件としてVR/ARへの対応がありましたので、見た目に影響のない範囲でポリゴンをリダクションする必要がありました。使用ツールはMayaで、最初に受け取った「百済観音」は見た目に影響の少ない範囲で477万ポリゴンから250万ポリゴンまで削減を行い、その後頂いたテクスチャもUE4に向けたライティング設定などを行いました。

橘内:インポート後の作業は私の方で行いました。ルックの部分は天見がばっちり決めてくれていましたので、私は「どういった演出がしたいか?」のヒアリングを行いながら、機能実装を担当しました。番組出演者はゲームパッドを操作して、リアルタイムに文化財を近づけたり、回転させたり、場合によっては内部にまで入って鑑賞することができますが、操作面に関しては仕様から実装までヒストリア側からの提案型でつくっていきました。

 Varjo社製VRデバイス「Varjo XR-1」でリアルタイム描画を行う際、ハードの制約から3Dモデルを4,778,801ポリゴン以下にリダクションする必要がある。また、全体で1つのメッシュとなっている場合、モデルの1部分が画面に映るとメッシュ全体が画面外で描画されてしまうため、出来る限りパーツを細かく分解して負荷軽減を行っている。

 

――コントローラー操作については仕様策定から実装まで橘内氏がやられたとのことですが、なにかこだわりはありましたか?

橘内:TV番組ということでカクカクしたいかにもCGらしい動きを減らそうとして、例えば「遮光器土偶」であればくるくると回転させたあとにピタッと止まるのではなく、わずかに慣性を付けています。また、回し過ぎて良く分からなくなった時のためにリセットも可能になっているのですが、そこもカメラをパッと切り替えるのではなく間にブレンドを入れてスムーズに変化するよう工夫しています。コントローラー操作は何も考えずにやるとラジコンのようになってしまうのですが、演者さんのためにより直感的にしようと考えました。

ヒストリア・エンタープライズ エンジニア 橘内 正貴 氏

 

――後編へ続く。

【特別対談】『見たことのない文化財』ー8K映像で美しく再現された文化財の裏側を制作陣に訊く【後編】

 


今後の放送スケジュールはこちら

【BSP】
4/7(水)午前10:45~11:14「遮光器土偶」
4/14(水)午前10:45~11:14「洛中洛外図屏風(舟木本)」
4/21(水)午前10:30~10:59「百済観音」

【BS4K】
4/13(火)午前10:00~10:29「遮光器土偶」
4/20(火)午前10:00~10:29「洛中洛外図屏風(舟木本)」
4/27(火)午前10:00~10:29「百済観音」

【BS8K】
4/11(日)午後3:00~3:29「遮光器土偶」
4/18(日)午後3:00~3:29「洛中洛外図屏風(舟木本)」
4/25(日)午後3:00~3:29「百済観音」

4/13(火)午後2:05~2:34「遮光器土偶」
4/20(火)午後2:00~2:29「洛中洛外図屏風(舟木本)」
5/11(火)午後2:00~2:29「百済観音」

4/23(金)午後5:00~5:29「遮光器土偶」
4/30(金)午後5:00~5:29「洛中洛外図屏風(舟木本)」
5/7(金)午後5:00~5:29「百済観音」

『見たことのない文化財』番組公式ホームページ

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【特別対談】『見たことのない文化財』ー8K映像で美しく再現された文化財の裏側を制作陣に訊く【後編】

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『見たことのない文化財』ー8K映像で美しく再現された文化財の裏側を制作陣に訊く

TEXT / PHOTO / EDIT_ NINE GATES STUDIO 神山 大輝

前編はこちらからお読みいただけます。

 

――UE4で8K映像用のデータを取り扱う上で、特に苦労した点はありますか?

 天見:今回のプロジェクトは非常に高精細な3Dモデルを扱うため、各データの容量が非常に大きいという問題がありました。とりわけ8Kテクスチャの枚数が多く、「遮光器土偶」ではベースカラー、ラフネス、ノーマルマップで各13枚、合計39枚が用いられています。「洛中洛外図屏風 舟木本」ではベースカラーのみの4Kサイズのテクスチャが840枚と、かなりのボリュームです。これはもう、そのままだと絶対に表示できないですよね。ですから、UE4のバーチャル テクスチャリングを用いて、すべてのテクスチャではなく必要な表示領域だけをビデオメモリに送ることでメモリの使用量を抑えています。これは見えている距離や場所によって読み込む解像度を変えていく技術で、解像度の単位もテクスチャ1枚ごとではなく細かくタイル状に分かれています。今回は特に、切り替わりの際に解像度が低いテクスチャが見えてしまわないように注意しました。

鈴木:切り替えた時の読み込み遅延がノイズになるんですね。これは没入感を阻害する原因になってしまうので、「切り替えがスムーズ」「60fps以上」という2点はかなり注力して開発を頂いた部分だと思っています。これも5年前には実現できなかった部分なので、ある種リベンジのような気持ちでしたね。

国見:出演者にとって、ひいては番組にとって、「実物を鑑賞している」という感覚になれるかどうかが重要でした。ですから、切り替わりのタイミングで偽物感が出ないように、というのは特に意識しています。そのおかげで、こうしたデジタルアーカイブがきちんと価値のある記録になるのだというのを改めて認識しました。

6曲1双という大きさの屏風を極めて高精細に再現するために、実に840枚の4Kテクスチャが用いられている。ファイル容量は100GBを越えており、実装コストだけでなくファイル転送コストも高かったとのこと。

 

――総計100GBを越える容量の8Kテクスチャを処理した前例はほとんどないと思います。テクスチャを適切に表示するために、具体的にどのような仕組みを取り入れましたか?

 橘内:バーチャルテクスチャリングについては天見と事前に検証していたのですが、初期設定では切り替わりが目立ってしまっていたんですね。仕様的に仕方ない部分もあったのですが、カメラを左から右にパンした時に、画面外から新たに入ってきたテクスチャはまだ少しぼやけている、といった具合です。これを改善するためにカメラを2台用意し、先行するカメラを事前レンダリング用として用いることでミップマップを正常に読み込ませることができています。この手法はレンダリングコストが上がるため、本来であればバーチャルカメラテクスチャリングのプログラムを編集する方が理に適っていますが、今回は作業時間の都合もあり、見えている機能で対応しました。また、コンソールコマンドの「r.VT.Borders」の機能できちんと確認しながら作業が進行できたのも、デバッグに力を入れているUE4ならではと感じました。

バーチャルテクスチャリングのデバッグ画面。r.VT.Bordersを用いることで、どの程度のミップレベルで読み込まれているかを境界線の色で確認可能。初期状態ではカメラ端のミップが低解像度でぼやけており、タイルごとに不要なラインも表示されていたため、先行する事前レンダリング用のカメラを別途用意することで対処した。

天見:あとは、UDIMのテクスチャインポートにもすごく時間が掛かりましたね。当初はメモリの少ないPCで作業をしていましたが、何時間も動かせない時間が続きました。

橘内:動かないだけならまだマシで、シーンにバーチャルテクスチャを大量に配置した状態で一度コンパイルが走ると、メモリがオーバーランしてしまう状況でした。この時はさすがにPCメモリを64GBまで増設して対応しました。ただ、一括でテクスチャをインポートすると固まってしまうので、アセット単位でひとつずつ手作業でインポートしていました。

鈴木:本当はどこかでプログラミング化できたとも思いますが、時間の都合で「1時間手作業を頑張った方が良い」という判断になりました。この辺りのワークフローは今後の課題ですね。UE4もまだ100GB越えのバーチャルテクスチャを一括でインポートするというのは想定していなかったような雰囲気でしたが、画が出るところまではNHK社内でも確認ができていたので、最低限なんとかなるという想定では動いていました。

天見:正直言って、最初は普通に動くとは思わなかったですけど、試しみたら綺麗に動いたぞと感動しましたね。この恩恵もあって、どこまでも近付ける綺麗な屏風が再現できています。

 「洛中洛外図屏風 舟木本」では4Kテクスチャ(ベースカラーのみ)を70枚x12=840枚用いており、どこまで近づいても高解像度が保たれている。バーチャルテクスチャリングによってメモリ負荷を抑えているほか、テクスチャ画像ごとではなく細かなタイルごとにミップマップの切り替えが行われるため、解像度が変わったことに気付きづらくなっている。

 

――国宝の屏風にどこまでも近付いていける感覚は本当に驚きました。本作では8Kディスプレイへの出力、プロジェクターでの投影のほかに、VR/ARモードも番組内で使用されています。この部分の実装についてはいかがでしたでしょうか。

 国見:まず、各モードがどういうものかを説明します。VRモードでは、目の前のオブジェクトを自由に拡大・回転させながら鑑賞ができたり、「遮光器土偶」の内側に入って鑑賞ができるようになっています。ARモードは、ヘッドマウントディスプレイの外部カメラに映る実際の空間にオブジェクトを配置できる機能で、番組内ではこれを奈良の仏師の方に体験して頂きました。その方が仰るには、「国宝級の仏像を勉強する時は図録(写真集)から情報を拾うしかなかった。しかし、図録ではカメラのレンズでパースが掛かってしまい、実物とかたちが全く同じではない。」とのことで、ARであればまさに知りたかったものが目の前にあるという、まさに革命的な機能だと評価して頂けました。今後の仏像づくりにも活きるのではないかと期待されていましたね。

鈴木:今回は「Varjo XR1」という少し特殊なデバイスを使用しました。手に入れてから検証環境を構築するまでにハードルはありましたが、このクオリティのARをオンエアに繋げるという事例は世界中見てもほとんどないと思います。

天見:「VRでどう見せるか?」の演出のご指示を頂いたあと、こちらでUE4のシーケンサーを用いて仕込みを行いました。リアルタイムの恩恵としては、最初にルックをつくってしまえば、あとは最終段階の見た目でプレビズ用の動画をお見せできた点です。そのおかげで、双方の認識の誤差は少なかったですね。

ヒストリア・エンタープライズ アーティスト 天見 信太郎 氏

 

――そのほか、本プロジェクトにおける開発の特徴的な要素があれば教えてください。

鈴木:我々のわがままとして、「バーチャルカメラを実装して欲しい」と依頼させて頂いたのですが、あれは本当に助かりましたね!HTC VIVEコントローラーをカメラに見立てて、自分たちだけで編集室で文化財を疑似的に撮影できるようになる恩恵は計り知れないです。普通ならカメラのアニメーションカーブで手動で直さないといけないところを、バーチャルカメラであれば1分の映像に対して1分しか掛からない。5倍、10倍の工数削減になっていました。

国見:普通はカメラマンが撮影を行うのですが、自分の中にはっきりとしたイメージがあればあるほど、指示を出して出来上がったものと乖離があったりもするものです。自分でカメラワークができるのは本当に良かったですし、文明の利器だなあと感心しました。

橘内:あの機能は最後の方に実装したのですが、まさかそこまで使って頂けているとは…。便利だと言って頂けて自分も嬉しいです。

 

――最後に、皆さんそれぞれの今後の展望や挑戦してみたいことについてお聞かせください。

 国見:本プロジェクトはまだ1年目で、2021年度も続いていきます。今あるデータをすべて3DCGにはできていないので、これらをどこまで盛り込めるかは自分でも楽しみです。また、デジタルアーカイブとして期間内にUE5実装できるのか?というところも、技術的には気になるポイントです。きっとまた見え方が変わってくるのだろうと思いますし、見え方が変われば演出も変わります。そこには、今はまだ想像できていない感動がきっとあるはずなので、この研究期間で実現できればいいなと思っています。

鈴木:いまの我々が表現できているものは、そこになっていた果物を取ってきてお皿に置いたくらいだと思うのです。そこになにかを加えたり、料理をするということができていない。UE4で言えば、例えばポストエフェクトで印象を変えたり、アセットと組み合わせてシーンを構築したりと、まだまだできていないことが山ほどあるんですね。でも、これらをやることによって、ただ8Kのコンテンツというだけでなく、もっと「みんながまだ見たことのない映像」になると思うんです。まだまだやることはたくさんあります!

天見:私はアーティストですから、まずはルックの向上に努めたいです。展望という意味では、橘内がつくったようなバーチャルカメラを用いたプリビズをどう構築するかなど、映画制作の現場に近いシステムをつくるお手伝いをしたいと思っています。番組の背景などもUE4でつくって、LEDウォールに投影するのも面白いかもしれません。システム周りで挑戦をしてみたいと思います。

橘内:いまは展示用コンテンツというお話も頂いており、普段コントローラーを使い慣れないような層や子どもでもきちんと操作して楽しんで頂けるようなシステム構築を行っています。番組キャストだけでなく、誰が触っても楽しく鑑賞ができるようなシステムをどこまで詰められるかが今後の目標です。

 


今後の放送スケジュールはこちら

【BSP】
4/7(水)午前10:45~11:14「遮光器土偶」
4/14(水)午前10:45~11:14「洛中洛外図屏風(舟木本)」
4/21(水)午前10:30~10:59「百済観音」

【BS4K】
4/13(火)午前10:00~10:29「遮光器土偶」
4/20(火)午前10:00~10:29「洛中洛外図屏風(舟木本)」
4/27(火)午前10:00~10:29「百済観音」

【BS8K】
4/11(日)午後3:00~3:29「遮光器土偶」
4/18(日)午後3:00~3:29「洛中洛外図屏風(舟木本)」
4/25(日)午後3:00~3:29「百済観音」

4/13(火)午後2:05~2:34「遮光器土偶」
4/20(火)午後2:00~2:29「洛中洛外図屏風(舟木本)」
5/11(火)午後2:00~2:29「百済観音」

4/23(金)午後5:00~5:29「遮光器土偶」
4/30(金)午後5:00~5:29「洛中洛外図屏風(舟木本)」
5/7(金)午後5:00~5:29「百済観音」

『見たことのない文化財』番組公式ホームページ

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[UE4]「Pilot」を色々使ってみよう

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執筆バージョン: Unreal Engine 4.26

皆さんは、「Pilot」機能を使ってますか?

「Pilot」については以前、↓こちらの記事でも軽く紹介されていますが、今回はこの機能をもう少しだけ掘り下げて(?)いきたいと思います。

[UE4] スクショ撮影に役立つ機能!ー初心者向けー

 

1.「Pilot」の基本的な使い方

公式のドキュメントには、カメラの位置決めに使用する機能として紹介されています。

https://docs.unrealengine.com/ja/AnimatingObjects/Sequencer/HowTo/TracksCameraCut/index.html

まずは、その基本的な使い方を紹介します。

 

①レベルに配置したカメラアクターを右クリックし、「Pilot”(アクター名)”」を選択。

②「Pilot」したカメラアクターの視点になりました。この状態でビューポートを操作しましょう。

③それっぽい位置にビューポートを移動させ、左上の「▲」マークを押下すると「Pilot」が終了します。

④このように、「Pilot」したカメラの位置が、先程ビューポートを操作した位置に移動しています。

 

「Pilot」でカメラを移動させることで、より直感的にカメラアングルを操作することができます。

これがこの機能のベーシックな使い方です。

 

2.「Pilot」の基本的じゃない使い方

さて、この「Pilot」ですが、実はカメラアクターだけではなく、どんなアクターでも操作することができます。

試しにポイントライトを「Pilot」すると…

 

ポイントライトの視点でライティングを行うことができます。

意味があるかは分かりませんが、面白い体験です。

 

もちろんメッシュだって「Pilot」することができます。階段のStaticMeshActorを「Pilot」してみましょう

 

これが階段の視点です。

ピボット位置からの視点なので何が何だかよくわかりませんが、地面に落ちる自分の影は、まさしく階段です。

 

そのまま階段として移動し、「Pilot」を解除すれば、その位置に階段が移動します。

(回転も適用されてしまうので、階段としてはイマイチですが、、)

 

2.「Pilot」のおすすめの使い方

ライトや階段を「Pilot」したところで、作業効率の向上は見込めないようですので、

最後に一つ、おすすめの使い方を紹介します。

 

まず、”Window” → “Viewports” → “Viewport 2″を選択し、ビューポートを1つ増やします。

 

増やしたビューポート(下図右)でカメラを「Pilot」し、

「Pilot」していない方のビューポート(下図左)でライトやキャラクターの位置の調整を行います。

こうする事で、直感的にカメラアングルを調整しつつ、ライトやキャラクターのセットアップも同時に行えるので、なかなか便利です。

キャラクターのスクリーンショットを撮るときなどにおすすめです。

(シーケンサーでも同じようなことができますが、この方法ならレベルシーケンスを増やさなくて良いので、ちょっとだけラクです)

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「アンリアルクエスト ~グレイマンからの5つの挑戦状~」 開催のお知らせ

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2021年5月17日(月)~22日(土)
UNREAL FEST EXTREME 2021 SUMMER ユーザー参加型イベント
「アンリアルクエスト-グレイマンからの5つの挑戦状-」開催!

エピック ゲームズ ジャパンが主催するUnreal Engineの公式大型勉強会「UNREAL FEST EXTREME 2021 SUMMER」が
オンラインで2021年5月17日(月)~5月23日(日)の1週間かけて行われます。

平日の5日間では、毎日20時からゲームとノンゲームセッションが一講演ずつエピック ゲームズ ジャパン 公式Youtubeチャンネルで配信されます。
前回のフェスでは週末にゲームジャムが開催されましたが、今回のフェスは新たなイベントが開催されます!

その名も、、、

アンリアルクエスト-グレイマンからの5つの挑戦状-

アンリアルクエストはユーザー参加型のイベントです。
各講演のラストにグレイマンからUnreal Engine 4を使って解けるクエストが届きます!
ゲーム制作に必要な要素がクエストになっていて、解いていくことで1つのゲームが完成します。
クエストの内容は初級・中級・上級があり、初級を解いていくだけでもゲームを作れます。
初心者の方は初級を、腕に自信がある方は上級までチャレンジしてみましょう!

本イベントの最終日には、公式YouTubeチャンネル「Unreal Engine JP」にて生放送を行います。
エピック ゲームズ ジャパンの塩谷による各クエストの模範回答・解説や、参加者の方が作った作品紹介を配信予定です。
参加賞やグッジョブ賞もありますので、ぜひお気軽にご参加ください。

ヒストリアではゲームジャムに続き、今回も運営を任せていただく事になりました。
開催期間中のDiscord運営や、生放送、SNS盛り上げなど多方面から「UNREAL FEST」を盛り上げたいと思います!

挑戦者の方はアンリアルクエスト用Discordサーバーにご参加ください。
※Discordを使ったことがない、よく分からないかたはこちらの記事をご覧ください。

<開催概要>

■イベント名
アンリアルクエスト-グレイマンからの5つの挑戦状-

■日時
2021年5月17日(月)~22日(土)17:00まで

特別生放送
2021年5月22日(土)13:00~22:00

■アンリアルクエストとは
アンリアルクエストはユーザー参加型のイベントです。
各講演のラストにグレイマンからUnreal Engine 4を使って解けるクエストが届きます!
ゲーム制作に必要な要素がクエストになっていて、解いていくことで1つのゲームが完成します。
クエストの内容は初級・中級・上級があり、初級を解いていくだけでもゲームを作れます。
初心者の方は初級を、腕に自信がある方は上級までチャレンジしてみましょう!

■参加はDiscord! 
開催中の進行はビデオチャットツール「Discord」で行います。
参加者の交流手段としてテキストチャット・ボイスチャットを用意しました。
普段の進捗報告や息抜きから、参加者者同士協力し合ってクエストを解いたりとお使いください♪

■最終日のYouTube生放送も必見! クエストの解答編が見れちゃう
公式YouTubeチャンネル「Unreal Engine JP」にてアンリアルクエストの特別生放送を行います。
エピック ゲームズ ジャパンの塩谷による各クエストの模範回答・解説や、参加者の方が作った作品紹介を配信予定です。
当日の生放送URLはこちら:https://youtu.be/srd8FtLKBhg

■出演
・エピック ゲームズ ジャパン  岡田 和也(Software Engineer)
・エピック ゲームズ ジャパン 塩谷祐也(Trainer)
・株式会社ヒストリア     佐々木 瞬(代表取締役 / プロデューサー / ディレクター)
・株式会社ヒストリア     有末 けい(広報/イベントデザイナー)

■賞品について
参加賞として、Ureal Engine TシャツとUnrealオンラインラーニングバッジを、
グッジョブ賞として、 今回初のUnreal Engineクリアファイルを用意しました!
詳細はDiscordでご確認いただけます。

■ハッシュタグ
#ue4festjam
#アンリアルクエスト

■関連リンク
UNREAL FEST EXTREME 2021 SUMMER
アンリアルエンジン公式ブログ
エピック ゲームズ ジャパン 公式Youtubeチャンネル
最新情報はSNSでお届け!
アンリアルエンジン公式Twitter
ヒストリア公式Twitter

<スケジュール>
5月17日(月)~5月21日(金)

時間 内容
講演ラスト(21:00頃予定) グレイマンからのクエスト発表!(講演タイムテーブルはこちら)

5月22日(土)

時間 内容
13:00~15:00 模範解答・解説編
15:00~15:30 休憩
15:30~17:00 模範解答・解説編
17:00~17:30 質疑応答
20:00~22:00 解答動画ピックアップ紹介

ぜひご参加ください!

挑戦者の方はアンリアルクエスト用Discordサーバーにご参加ください。
※Discordを使ったことがない、よく分からないかたはこちらの記事をご覧ください。

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【UE4】EarlyStartupScreenでアプリ起動後すぐに画像を表示する

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執筆バージョン: Unreal Engine 4.26

こんにちは。エンジニアの小倉です。
今回は、EarlyStartupScreenを用いて、UE4アプリ起動後すぐに画像を表示する方法を紹介します。

0. 目次

1. EarlyStartupScreenについて

EarlyStartupScreenは非同期ロード画面の一種で、UE4の主要なEngine機能が初期化される前に動作可能なロード画面です。

非同期ロード画面は、エンジンロード時やレベルロード時などに、Slateの描画を別のスレッドで行うことでアプリの画面が停止しないようにするための仕組みです。非同期ロード画面の簡単な実装方法としては、IGameMoviePlayerにある非同期ロード画面のための機能を利用する方法があります(詳しくはActionRPGやUE4公式の資料を参照してください)。

IGameMoviePlayerを用いればEarlyStartupScreenも実装できますが、今回はPreloadScreenモジュールを用いた実装方法を紹介します。PreloadScreenモジュールは、IGameMoviePlayerとほぼ同じ仕組みのフレームワークですが、IGameMoviePlayerよりも拡張性が高く、挙動を細かくカスタマイズ可能というメリットがあります。

2. プラグインの作成

まずは、機能を実装するためのプラグインを作成します。今回はBlankから作成します。

次に.upluginを開き、モジュールのLoadingPhasePreEarlyLoadingScreenに変更します。これはEngineが完全に初期化される前のLoadingPhaseで、この段階ではEngineは初期化されておらず、UObjectも使えません

PreEarlyLoadingScreenの段階ではまだUObjectが使用できないため、画像表示にUTextureアセットを使用することができません。そこで今回は画像ファイルを直接ロードして、UTextureアセットを使わずに画像を扱うための仕組みを用います。

まず.Build.csを以下のようにしました。コード下部の「Resourcesフォルダ以下のファイルをRuntimeDependenciesに追加する」という処理により、Resources以下のファイルをクック対象に含めるようにします。

次に、画像ファイルをResourceフォルダに配置します。今回はテスト用にT_ColorGrid.pngという画像を使用します。

次に、上記リソースのパスなどを定数としてまとめます。本来であれば.iniファイルなどにまとめるのが適切ですが、こちらもUObjectが使用できないため単純には使用できません。今回は以下のようにハードコーディングすることで簡易的に対応しました。

次に、上記画像ファイルを扱うためのSlateStyleを作成します。SlateStyleは他のEngineプラグインでも使われているので、その実装を参考にします(以前の記事でも紹介されています)。


次に、SlateStyleを表示するためのSlate Widgetを作成します。以下のように、SImageウィジェットを使う実装にしました。


最後に、PreloadScreenPlayerを作成します。FPreLoadScreenBaseを継承して、必要なインターフェースを実装します。
基本的な流れとしては、前項で説明したウィジェットをInit関数で生成し、GetWidget関数でそれを返すようにします。
GetPreloadScreenType関数には3つのローディングタイプを指定できます。ここでは、EarlyStartupScreenを指定しますが、EngineLoadScreenを指定することで通常の非同期ロード画面を作成することもできます(ただし、PreloadScreenPlayerは基本的に”使い切り”のオブジェクトのため、IGameMoviePlayerでは簡単に実装できた「レベル遷移間の非同期ロード画面」などは手動で実装する必要があります)。
IsDone関数は非同期ロード画面の終了判定を定義します。ここではFThreadSafeCounterが0以外になるまでEarlyStartupScreenで待機します。ただし、EarlyStartupScreenで待機している間はアプリ起動シーケンスがブロックされているため、後続のEngine初期化などの処理が実行されません。よって、ここで待機しても起動にかかる時間を増やすだけなので、(例えば表示画像を数秒かけてアニメーションさせるなどの場合を除いて)待機処理は即終了することを推奨します。今回は、Tickで2秒経過することを確認した後にEarlyStartupScreenを終了するようにしました。


最後に、上記で作成したPreloadScreenPlayerをFPreLoadScreenManagerに登録すればEarlyStartupScreenが動作するようになります。


最終的なプラグインのフォルダ構成は以下のようになりました。

これをStandaloneで実行すると、以下のようになります(上:EarlyStartupScreenを有効化、下:EarlyStartupScreenを無効化)。
ウィンドウが現れたときには、既に画像が表示されていることが確認できます。また、EarlyStartupScreenで2秒待機するようにしているため、レベルを表示するまでにかかる時間はEarlyStartupScreenの方が長いことも確認できました。

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【 Caligula2 GW 特別企画 】#01 バトルコンセプト

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2021年6月24日にフリュー様から発売される「Caligula2」。
開発会社である弊社ヒストリアより、ゴールデンウィーク特別企画として、
開発リーダー陣による作品へのこだわりどころを全5回に渡って紹介したいと思います!

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Caligula2は、シリーズ通しての特徴である”未来を予測する”システムを軸としたバトルシステムを取り入れています。GW特別企画の初回である今回は、プロジェクト初期にどのようなバトルにしようとフリューさんと議論を重ねていたかを、制作ディレクターの佐々木が語らせていただきます。

 

○Caligula2のバトル概要

カリギュラシリーズのバトルでは、技選択のとき以外はリアルタイムで時間が進み、フィールドをキャラクターたちが縦横無尽に駆け巡ります。また、大きな特徴として、「バトルになると曲のボーカルが流れる」「攻撃選択の前に未来予測を視て行動を決める」(イマジナリィチェイン/空想視)の2つがあります。

このように、敵味方が入り乱れるリアルタイムのバトルを、未来予測により難しすぎない操作で行えるのが、カリギュラのバトルです。

プロジェクト初期に、今作のバトルを設計するうえで以下の3つの観点で考えました。
1.ベースのバトルシステムの精査
2.ライブ対決
3.楽曲PVの中で遊んでいる感覚
それぞれについて、解説していきます。

 

○1.ベースのバトルシステムの精査

最初に、前作にあったものも含めてバトルの要素を精査しました。本シリーズにおいては未来予測を視ることが出来ることが最大の特徴のため、まずはその空想視を活かせる要素を固めました。

改めてイチから考えてはみましたが、この辺りの要素は前作と同じ結論になりました。

空想視を活かすシステム
コンボ 味方が連携して攻撃をつなぐ。特に打ち上げ時は、打ち上げ続けることで敵の動きを封じられる。
カウンター 敵の行動に合わせて、対応するカウンター技を当てると、敵の行動を潰すことが出来る。
派生スキル 味方の攻撃を特定の条件で当てると、派生技が連続で発動する。派生の条件は技ごとに異なる。
Risk 攻撃を加えることで敵のリスクゲージが上がり、リスクブレイクすると一定期間ダメージが与えやすくなる。攻撃が途切れるとゲージが下がるため、一気に攻め切ってブレイクを狙うか、波状攻撃でゲージをじわじわと上げて次のチャンスに備えるかの戦略が生まれる。

一方で前作から大きく変わった点が「オートバトルの標準採用」です。

オートバトルの標準採用

ボス戦・強敵戦においては行動をひとつずつ慎重に選択していきたいところですが、雑魚戦においては帰宅部ひとりひとりをコマンド入力するのは少々わずらわしさがあります。

今回はON/OFF出来るオートバトルを標準採用しました。オートバトルにすると、操作キャラ1名を除く他のキャラは自動的に動きます。

今作はオートバトルありきでじっくりと設計したため、メインメニューから操作キャラクターを入れ替えられたり、状況に応じたAIが組まれていたり、3種の「行動指針」を指定出来たりと、オートバトルに関する機能が充実しています。

そのほか、初期に議論に挙がったもの

シリーズ通してのもう一つ大きな特徴として、バトル終了時にHPとSPが全回復するということが挙げられます。

一般的なJ-RPGにおいて、バトルの終了後にHPなどのステータスがそのまま継続して、魔法やアイテムでHPを回復させることが多いかと思います。そうすることで、1つ1つの戦闘を「いかに消耗せずに切り抜けるか」というゲーム性が生まれ、雑魚戦にも緊張感が生まれてくるというのが、代表的なバランスのとり方です。(チームではリソース管理と呼んでます)

ただ、本作では前作にならい、戦闘毎に全回復し、サクサクとストレスなく進行することを選びました。様々な議論がありましたが、このサクサクさは残したかったポイントでした。雑魚戦での楽しみは、油断できないバトルバランスや、コンボの気持ちよさ、アクロバティックで見ていて楽しい絵作り、で埋めています。

一方で若干のリソース管理の要素として、前作ではなかった”消耗品アイテム”が追加されています。これはリソース管理の側面だけでなく、サブクエストなどでも活きてくることから、導入を決定しました。

 

○2.「ライブ対決」をバトルコンセプトに取り入れる

山中プロデューサーより、今作では味方側と敵側、2人の歌姫による歌を使った対決を入れたいというアイディアを、初期の企画書の時点から伺ってました。この要素をどのようなシステムにしようかと、チーム内で様々な議論を重ねました。

最終的にはバトル中の「フロアージャック」という要素で表現することにしました。

もともと、バトル中で「いまが攻め時!」といった戦闘の抑揚をもっと強調したいという課題があったため、「歌対決」というモチーフはその目的とも相性バッチリでした。発動中は曲ごとの効果が発揮されたり、帰宅部全員のターンが回ってきたり、技の待機時間が大幅に短縮されたりと、一気に攻めるチャンスタイムを意図的に作れるほかに、危機回避にも利用できます。

 

○3.「楽曲の中」で戦うような体験

最後に、演出としての体験デザインについてです。

今回のバトルは「楽曲の中で戦う」というコンセプトで設計しています。楽曲とPVの中で戦うことにより、歌姫の世界に囚われた没入感の表現を目指しました。

今回はこのコンセプトの代表的な要素である「PVを背景に再生する」「床に文字を流す」をご紹介します。

楽曲のPVを背景に再生する

「楽曲の中で戦っているような体験にしたいのであれば、PVに囲まれた中で戦おう」という、コンセプトをストレートに拾った要素です。

最初はどのようにPVを表示するかの試行錯誤を行いました。カリギュラのバトルは、敵とエンカウントするとその場でシームレスに戦うことが特徴となっています。そのため、その場で戦っている感を出すために背景を隠しすぎず、PVも印象に残る形で表示する必要があります。

幾何学模様のようにマスクして表示したり、スクリーンが空中に漂っていたりと、何パターンも(本当に何パターンも!)アートディレクターの黒澤と試しました。結果、PVを透過付きムービーにして、バトルフィールドをぐるっと囲む形で表示するという今の形にたどり着きました。

Caligula2のバトルだとひと目で分かる特徴的な要素になったかと思います。

床に文字を流す

ボーカロイド楽曲のPVの特徴として、歌詞をPVに入れるというのがありますが、今回はその特徴を拾って床に文字を流しています。


バトル開始時、床に大胆に文字を流して演出している。

 


技が発動するときに、攻撃する方向に文字が流れる。混戦になりがちな戦闘において、攻撃の発動を視覚的に知らせる役割も担っている。

見下ろしのカメラが多いカリギュラのバトルにおいて、床を使った演出は相性が良いと考えて入れた要素でもあります。


○おわりに

このようなことをプロジェクト初期に考え、フリューさんとの度重なる議論を重ね、いまのバトルの形になっています。
お手元に届いた際には、楽しんでいただけると幸いです!

今回はバトルの全体的なコンセプトを語りましたが、明日以降は他のメンバーがもっとフォーカスした個所について語ります。お楽しみに!

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【 Caligula2 GW 特別企画 】#02 帰宅部のバトル中のアクションのこだわり 前編

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2021年6月24日にフリュー様から発売される「Caligula2」。
開発会社である弊社ヒストリアより、ゴールデンウィーク特別企画として、
開発リーダー陣による作品へのこだわりどころを全5回に渡って紹介したいと思います!

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Caligula2の魅力的な帰宅部メンバー。
#02となる今回は、山中プロデューサーから提案された各キャラクターの武器とバトル中におけるコンセプトを元に、
リードプランナーの久保とアートディレクターの黒澤が議論を重ねて制作した
彼ら彼女らの「行動の特徴」や「アクション」「エフェクト」について語らせていただきます。

主人公

久保:主人公は攻撃もサポートも出来る万能型です。
仲間の中では一番攻撃スキルの所持数が多いので、後半になると様々な戦い方ができるようになります。
主人公以外を操作キャラクターにして、オートで動く主人公と一緒に戦ってみるのも楽しいかと思います。

黒澤:主人公のカタルシスエフェクトはナイフの二刀流です。ナイフを振り回して小手先で斬りつけるというよりも、
飛びかかって全身の動きで切りかかります。主人公は非常にスタイリッシュな見た目なのですが、
そのクールな見た目と動きとのギャップを追求しました。
後半に覚えるスキルは胸から出た花の花びらが舞い散ることで、その特徴をより強化しています。


開発中の主人公のスキルの絵コンテ(ペイントオーバー)

 


能登 吟

久保:吟は様々なデバフ効果を持つ攻撃・補助スキルによって敵を弱体化して戦うのが得意です。
また、空中状態の敵に対して高い威力を発揮しますので、打ち上げてくれる仲間と相性が良いです。

黒澤:ボウガンを撃つ動きは、狙って撃っているだけだと単調になりがちなので、動きにかなり遊びが入っています。
敵をオーバーヘッドでかわして背後から撃つ、空中で逆さまにスピンして周囲に撃ちまくるなど、高揚感のある動きにしました。
開発初期に作成したキャラクターなので、今回のカリギュラの戦闘ではここまでアクロバティックに動かす、という指針になりました。


開発中の吟のスキルの絵コンテ

 


編木ささら

久保:ささらは率先して敵の前に出るタンク(※1)ですが、仲間の回復も行うことができます。
異常なまでに献身的・自己犠牲的な彼女の性格を表現するべく、味方が受けるダメージを肩代わりするスキルを持っています。

黒澤:ささらは薙刀を使うタンク(※1)なので、吟とは違いヒットアンドステップのような動きではなく、常に前衛で戦います。
頑張って戦ってくれているのですが、攻撃の後に敵を飛び越えて一息つくといった、ささらののんびりした一面を表すスキルもあります。

※1 敵の攻撃を一手に引き受け、味方を守る役割のこと。


開発中のささらのスキルの絵コンテ

黒澤:薙刀に合いささららしいエフェクトということで、攻撃は炎っぽい色合いを帯びています。
また中盤以降に覚え始める強いスキルでは蝶が舞う効果も付け加えて、より華やかな印象になっています。


ささらのスキルのエフェクト(ペイントオーバー)

 

 


釣巻 鐘太

久保:鐘太は敵の能力を下げたり、RISKを上げたりすることで仲間をサポートすることが得意です。
また、周囲の敵の強化状態を解除する「完全規律」は鐘太特有のスキルです。

黒澤:モーション的には同じ長物を使うささらとどう差別化しようか悩みました。
最終的にささらは薙刀なので「薙ぐ」ような動き、鐘太は素早く付きを何度も当てて戦力を削ぎ落とす攻撃が中心になっています。

久保:他にも鐘太は「捕縛術」という敵の動きを拘束するスキルも使います。

黒澤:一部のエフェクトには鎖をモチーフとして入れています。
鐘太の攻撃エフェクトのベースは煙なので、煙+鎖という一風変わった組み合わせです。


鐘太のスキルのエフェクト(ペイントオーバー)

 


宮迫 切子

黒澤:切子のカタルシスエフェクトは日本刀です。
日本刀ですが正面から斬り合うのではなく、相手の足元を転がって背後から斬りつけるなど、非常にトリッキーな動きが多いです。

久保:切子は仲間の中で一番行動が回ってくるのが早いです。
敵のRISKに応じて攻撃力が上がるので、RISKを上げることができる仲間と一緒に戦うことによって真価を発揮できます。
モーションが派手なキャラクターなのでとても見ごたえがあります。

黒澤:エフェクトは、前半は切子の花をモチーフとしたピンクですが、
後半のスキルは斬撃から色とりどりの花が咲くという非常に華やかなものです。


切子のスキルのエフェクト(ペイントオーバー)

後半に続きます。

 

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【 Caligula2 GW 特別企画 】#03 帰宅部のバトル中のアクションのこだわり 後編

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2021年6月24日にフリュー様から発売される「Caligula2」。
開発会社である弊社ヒストリアより、ゴールデンウィーク特別企画として、
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#03の今回は、帰宅部のバトル中のアクションのこだわり 後編になります。
前編はこちら【 Caligula2 GW 特別企画】#02 帰宅部のバトル中のアクションのこだわり 前編


月島 劉都

久保:劉都は回避型タンク(※1)です。
全面に出て戦いますが、相手の攻撃をカウンターで待ち構えて反撃するというテクニカルなキャラクターです。
パッシブスキル(※2)で攻撃が増えるのは劉都だけです。

黒澤:知的なイメージの劉都に合わせて、エフェクトには知性の象徴でキラキラした金色をベースカラーに使っています。
強いスキルはこれも知性の象徴でルーン文字のような形を取り入れています。

久保:聖杯をどんなふうに攻撃に組み込むのかも、見どころです。

※1 敵の攻撃を一手に引き受け、味方を守る役割のこと。
※2 装備しているだけで自動的に発揮するスキルのこと。


劉都のスキルのエフェクト(ペイントオーバー)

 


駒村 二胡

久保:二胡は仲間の中で一番回復スキルが豊富です。
罠を設置できる攻撃スキルも持っているので上手く敵を罠にはめるととても気持ちが良いです。

黒澤:チャクラムと聞いていたのにフラフープを持った二胡のデザインとイメージが送られてきて驚きました笑。
動きのベースは新体操です。考えていてとても楽しかったです。

久保:待機ポーズも可愛いので必見です!


開発中の二胡のスキルの絵コンテ

 


風祭 小鳩

久保:小鳩はとにかくモーニングスターを振り回します。
当たれば大きなダメージを与えますが、命中率がとても低いのでパッシブスキルなどで補いましょう。
広範囲の敵を吹き飛ばすので爽快です。

黒澤:癖の強い武器なのでスキルのバリエーションを出すのに苦しみました。
後半のスキルはこの鉄球が燃えさかることで、より小鳩らしい攻撃を行います。
あと小鳩はなんといっても必殺技がかっこよいです!


小鳩のスキルのエフェクト(ペイントオーバー)

 


天吹 茉莉絵

久保:茉莉絵の攻撃スキルは、高いヒット数が特徴です。
敵の状態によって威力が増すものも多いので、状況に応じて使い分けると強力です。
また、主人公と同じようにサポートもできます。他にも戦闘から素早く逃走できるスキルを持っていたりします。

黒澤:茉莉絵は銃撃や爆発にもデザインを入れていて、爆風がとある花にも見えるようにしています。


茉莉絵のスキルのエフェクト(ペイントオーバー)

 


デジヘッド / マリオヘッド

黒澤:デジヘッドとマリオヘッドは能力に合わせた何らかの外見的特徴を加えています。
守りが硬そうとか、腕が多いので攻撃回数が多そうとか。

久保:ゲーム的に敵の特徴に覚えやすさが欲しかったんです。

黒澤:また、リグレットの歌を聞いて影響を受けたという設定もできるだけ反映するようにしています。
わかりやすいところでは頭がスピーカーになったものでしょうか。
頭をスピーカーに変えて、とにかくリグレットの歌を布教したいという気持ちを表現しています。
今作は学生以外の住人も出てきて、彼らもデジヘッドになる可能性があるので、医者の格好を残したまま頭がスピーカーのデジヘッドになったりもします。


デジヘッド案(開発初期のものであり、最終的なデザインとは異なります。)

 


おわりに

ここでは紹介しきれなかった楽士たちもキャラクター毎に開発ストーリーがあります。
プレイ時に少しでも感じていただけると幸いです。

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【 Caligula2 GW 特別企画 】#04 2種類のカメラを使い分ける! バトルカメラのこだわり

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2021年6月24日にフリュー様から発売される「Caligula2」。
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【 Caligula2 GW 特別企画 】#04 2種類のカメラを使い分ける! バトルカメラのこだわり
【 Caligula2 GW 特別企画 】#05  ???

#04となる今回は、バトルカメラのこだわりについて紹介させていただきます。


はじめに

今作のバトルでは、
全キャラクターの行動を見やすくした俯瞰カメラと、行動しているキャラクターの動きを注視するカメラの2種類があります。

全キャラクターの行動を見やすくした俯瞰カメラ
敵味方それぞれのキャラクターがどのような状況になっているかがわかりやすくなっています。
行動しているキャラクターの動きを注視するカメラ
1人のキャラクターにスポットを当てる事で、よりキャラクターの魅力が引き出されています。

課題

Caligulaにおけるバトルは、一般的なRPGのバトルと比べてかなり個性的な内容になっており、
それを表現するカメラも一筋縄ではいきませんでした。

アクションRPGであれば、操作するキャラクターが1人のため、基本的にずっとそのキャラクターを注力するカメラになるかと思います。
また、ターン制のRPGであれば、現在行動をしているそのキャラクター1人を注力するカメラになるはずです。

対して……
Caligulaシリーズでは敵も味方(最大4人)も全員同時に動き、更に味方は全員操作キャラクターという他にあまり類を見ない特殊なシステムで構成されます。

更に本作ではイマジナリィチェインといった前作でお馴染みのシステムの他、
新たな要素として追加したフロアージャックなど様々なシステムが存在します。

それらを踏まえ、では本作ではどのようなカメラが相応しいのか、フリューさんと様々な議論や検証を重ねてきました。


開発経緯

Caligula Overdoseでは

「敵・味方全体の動きを把握できるようにする」ことを目標とし、全てのキャラクターをおさめる俯瞰のカメラを採用しました。
これにより敵が複数体いて、それぞれで別々のキャラが同時に攻撃を行っても、
どこで何が起きているかバトルフィールド全体の状況が把握しやすくなりました。

その一方、各キャラクター一人ひとりの動きがあまり見えず、やや迫力に欠けるという面もありました。

■こだわり:行動選択中のカメラ

CaligulaOverdoseから、
行動選択中になるとカメラが自動的に操作キャラクターの背後に回り込むように移動しています。
常に同じ後ろ姿を映すことで、より今誰を操作しているのかわかりやすくなりました。
この動きは今作でも採用しています。

Caligula2では

前作での課題を踏まえ、今作では「キャラクターの動きをよく見せたい」という点にも重点を置く事にしました。

試作段階1

まずは前作からの俯瞰カメラを改善する事にました。
バトルフィールド内の全キャラクターを画面内に丁度収まるように計算し、可能な限りカメラをキャラクターに近づけるようにしました。
どのような手法を取っているかは弊社の技術ブログでも紹介しているので、ご興味ある方はそちらを御覧ください。
[UE4] 指定した点の全てを視界に収めるカメラの位置を計算することについて

Caligula Overdose Caligula2

この手法によりキャラクターの動きが見やすくなりました。
ですが、もっとキャラクターを魅せる方法はないか、その手段を模索する事にしました。

試作段階2

そこで一度大胆に、操作したキャラクター1人に対してカメラのスポットを当て続けるという手法を試してみました。
(イマジナリィチェイン中は状況が把握しやすいように俯瞰カメラのままにしました)
この試行が想像以上にキャラクターの動きを魅力的に見せ、
また同時に見えにくくなっていたリリックムービーも見やすくなり効果的な事が判明しました。

そうしてカメラ酔いなど様々な要素に考慮しつつ調整したものが行動しているキャラクターの動きを注視するカメラになります。

このカメラは以下のルールで動いています。
・行動している味方キャラ クターの動きを優先的に映す
・オートモードの時は操作キャラが動いていたら優先的に映す
・待機状態のキャラクターは映さない
・キャラクターが動き出す少し前にフォーカスする
これにより現在行動しているキャラクターの動きを魅力的に見せるカメラが出来上がりました。

試作段階3

しかし1人にカメラのスポットを当てすぎてしまうと、
「知らないところで味方が死んでいた」「いつの間にか敵によって行動がキャンセルされていた」など、
ピンチになっていることが分かりづらい状況が発生する場合があります。

また、新要素であるフロアージャックは「ピンチになりそう」「今が攻め時だ」といった、
バトル全体の状況からタイミングを見極めて使用することでより大きな効果を発揮するシステムです。

つまり、より緻密にバトルをコントロールするためには俯瞰カメラの方が適していると考えられます。
そこで最終的に、デフォルトではキャラクターを注視しつつ、
プレイヤーが任意のタイミングで俯瞰に切り替えられるようにすることで落ち着きました。


おわりに

このようにキャラクターをよりよく見せたかった背景には、アーティストのキャラクターに対するこだわりがあります。
詳しくは【 Caligula2 GW 特別企画 】 #02 キャラごとの個性、動き、エフェクトについてのこだわり 前編
弊社アーティストが語っていますので、そちらも一緒にご覧頂けると幸いです。

The post 【 Caligula2 GW 特別企画 】#04 2種類のカメラを使い分ける! バトルカメラのこだわり first appeared on historia Inc - 株式会社ヒストリア.

【 Caligula2 GW 特別企画 】#05 背景アートからみる、各ダンジョンのこだわり

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2021年6月24日にフリュー様から発売される「Caligula2」。
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【 Caligula2 GW 特別企画 】#04 2種類のカメラを使い分ける! バトルカメラのこだわり
【 Caligula2 GW 特別企画 】#05  背景アートからみる、各ダンジョンのこだわり

最終回となる今回は、舞台となるリドゥの世界を彩る背景アートから見たこだわり、について紹介させていただきます。
プレイする前に知っていただけると、更に楽しめると思います。


部室

Caligula2の部室はなんと地下鉄の車内です!
地下鉄の車内が部室ですが、ゲームの中で多くの時間を過ごす場所なのであまり暗くなりすぎないように気を使いました。

吟もびっくりするようなおかしな見た目の電車

 

電車の中では帰宅部部員たちが思い思いに過ごしている

 

見た目の電車学校と駅が直結している? う…うらやましい…!

注目ポイント

シナリオを進めていくと各キャラクターたちが各々持参した家具が増えていきます。
誰が持ってきたものかを予想しながらぜひ観察してみてください。

 


楯節学園

主人公たちが通う学校です。
前作の学校(吉志舞高校)が大正ロマンのような素敵な学校だったので、
今作では対象的にコンクリート打ちっぱなしをベースにしたモダンな学校にしました。
階(学年)ごとに色を分けて、迷いにくいように工夫しています。中庭を見ると位置関係がわかるのもポイントです。

ステンドグラスにはリグレットの絵が描かれていて、この世界ではリグレットが信仰を集めているということを表現しています。

カラフルな壁とコンクリート打ちっぱなしが特徴的な学校

 

 

悩みを抱えるクラスメイトもいるので話を聞いてみよう

注目ポイント

各教室にはモニターが設置されています。
シナリオを進めていくと、リリックムービーが流れることがあります。

 


興玉駅

興玉駅は、序盤はとある事情により閉鎖されています。

Caligula2ではダンジョンに高低差をもたせることで、前作よりも立体感があり世界の広がりを感じられるマップを目指しました。
また、(現実ではできないことなのですが)プラットフォームから線路に降りたり、
電車の車両間をジャンプして飛び越えたりして、探索の面白さを広げました。

駅は現実の駅でも迷ってしまうくらい複雑なので、ほどよい難易度のダンジョンという課題が難しかったです。

駅の顔とも言えるエントランスにはバーガーショップなどが並んでいるのが見える。
長いエスカレーターを通って地上に出ることができる。

 

閉鎖されている駅。

 

線路を歩けることに興奮している吟。

注目ポイント

ダンジョン内では幾つかのアクションギミックがあり、ジャンプして電車間を行き来することもできます。

 


プラネタリア OKITAMA

興玉市の人気デートスポット、プラネタリアOKITAMA。
本格的な展示はデート目的の若者にだけではなく、宇宙マニアも唸らせる。

吹き抜けを利用した大きな展示スペースや、ロケットを飾った螺旋階段など迫力のあるスペースが魅力です。
実はこのプラネタリウム、あるイベントも行われているので、イベントと通常展示のコントラストも見どころの一つです。

科学博物館のようなエントランス

 

充実した展示スペース

 

大迫力のロケット。吟も思わずにっこり。

注目ポイント

とあるバトルで出会うことができる、こちらの敵キャラクターが非常に可愛くて個人的にぜひ見ていただきたいポイントです。
実はムーくんの服のデザインにあるワッペンをもとに作っています。
可愛くてずっと見ていられるのですが、倒さないでいると仲間を呼び寄せてしまうので要注意です。

 


おわりに

ここでは紹介しきれなかったダンジョンも、探索を楽しめるように見どころや遊びを仕込んでいます。
ぜひ注目して遊んでみてください。

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[UE4]SphereMaskで角丸ウィンドウの作成

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執筆バージョン: Unreal Engine 4.24

こんにちは。
みなさんはUMGで角丸のウィンドウを表示するとき、どのように作成しているでしょうか。
おそらく多くの方が丸や角丸のテクスチャを作成してmarginで9スライスして表示しているかと思います。
ただ、異なる角丸がデザインに含まれる場合、半径ごとにテクスチャを用意するのは結構大変ですよね。

そこで今回ご紹介するSphereMaskが役に立ちます。

SphereMaskは以前、こちらの記事でもご紹介してますが、UIでも役に立つんです。

まずContentsからMaterialを作成して、以下のようなノードを組んでみてください。
Materialに丸が描かれます。

AにはMaskの中央の座標を入れます。
BにはTexCoordを入れます。※こちらのUTiling、VTilingの値を変更すると楕円形にすることもできます。
Radiusには半径の値を入れます。
Hardnessには境界のぼかしの値を入れます。1にするとエッジがすこしガビガビするので0.99くらいがおすすめです。

これをUMG上でImageで配置し、Marginを設定して任意の大きさに広げれば角丸のウィンドウになります。

例えば60pxの角丸画像にしたい場合は2倍のx:120px y:120pxにimage Sizeを指定して配置します。
40pxの角丸であればx:80px  y:80pxで配置すればいいですね。

このようにSphereMaskを使用すれば角丸ごとにテクスチャを適用しなくても、ひとつのマテリアルで済ませることができます。

また、Hardnessの値で輪郭をぼかすことができますので、画面全体にライティングのような効果を入れたいときに使用すれば、
サイズの大きいテクスチャを組み込まずに表現できますので、容量削減にも繋がります。

少し複雑になってしまいましたが、アウトラインを入れてカーブアセットと組み合わせてボタンのような見た目にしてみました。
地、アウトライン、光彩をそれぞれSphereMaskで作成し組み合わせることで描いています。

 

タイムラインと組み合わせるとグラデーションが変化するリッチなボタンも作れますね。

ぜひお試しください。

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[UE4]MetaHuman Creatorを触ってみた。

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今回は、先日早期アクセスプログラムが公開されたMetaHuman Creatorに触れてみました。

●MetaHuman Creatorとは

そもそもMetaHuman Creatorとは、何かということで以下の動画です。

また、ニュースリースには以下の説明があります。

MetaHuman Creator は、誰もがわずかな時間で、完全にリギングされ、
髪の毛や服などを備えたフォトリアルなデジタルヒューマンを作成できるクラウドベースのアプリケーションです。

ポイントとしては、これがクラウドベースで使用することが可能で、
マシン環境に左右されず、ウェブブラウザで誰でも簡単に触れることが出来ます。
ちなみにブラウザはWindowsの場合は、Google Chrome、Microsoft Edge (Chromium)、または Firefoxが推奨との事です。


①早速、早期アクセスプログラムに登録してみる。

https://www.unrealengine.com/ja/metahuman-creator

上記のアドレスからアクセス申請を行います。
氏名やメールアドレスなど、基本情報を記入して申し込みを行います。
申請が通るまでは約1日ぐらい掛かるので、ワクワクしながら待ちます。ワクワク!ドキドキ!


②MetaHuman Creatorを触ってみる。

申請が通ると最初に記入したメールアドレスにメールが届きます。
メールにはMetaHuman Creatorのリンクの書かれているので、早速押してみます!ポチっとな。


するとなんということでしょう。
デフォルトのウェブブラウザから、MetaHuman Creatorが起動しました。
少しすると操作が可能になります。


今回の早期アクセスでは1時間の制限時間があるので、色々と機能を触ってみることにしてみました。
1時間経過した場合は再度アクセスすることで使用可能です。
まず始めはベースとなるキャラクターを選びます。


今回は、日本人グットルッキングガイの『Taro』を選びました。よろしく!Taro!
さて、ここからTaroをベースに色々機能を触ってみることにします。


他のベースキャラクターとのブレンド機能。
顔のパーツの印象を組み合わせることが出来て、印象を寄せることが出来ます。
もちろんパーツ位置やスカルプを手動で調整することも可能です。


女性のモデルとブレンドするとちょっと印象が変化しました。


肌年齢を弄ったり。。。


歯並び、歯茎、歯の色味も細かく設定して。。。

髪型やヒゲも大胆にイメージチェンジして、ついでにメイクでおめかしもしてみました。

LODも確認可能だったり、顔以外も体系、洋服、靴なども変更可能です。


③まとめ

30分も経たずにTaroが全くの別人になってしまいました。。。
操作も難しくないので、すんなりと操作に慣れることができました。

ちなみに、作成したキャラクターは無料アプリケーション『Quixel Bridge』を使用することでダウンロード出来て、
Unreal Engineで使用する事も可能とのことです。(これはTaroをUnreal Engineに持ってこなければいけないフラグ)

非常に手軽なので、是非皆さんも触ってみてください。

最後は、凄いキュートなTaroのスクリーンショットでサヨナラしたいと思います。
アディオス!Taro!!!

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シーケンサーで動画を作ろう

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こんにちは。新人ゲームデザイナーの西尾です。
昨今様々な映像作品がネットに広まっていますよね。
弊社でも「ぷちコン映像編」というイベントを行っていたりしています。

「3Dアニメーションを自分の手で作りたい!」

そう思って調べてみても、一から3Dアニメーションを制作するとなると
それなりの壁と敷居の高さで頓挫してしまった…という方も多くいらっしゃると思います。
そんな方へおすすめしたいのが、EpicGameのマーケットプレイスに出展されているアセットで
UE4のシーケンサーで映像作品を作る方法です!

ということで今回はシーケンサーを用いて
以下の様な映像をUE4で作って行きたいと思います。

 

 

【使用したもの】

・UE4(ver.4.26)
GenericNPCAnimPack(アニメーション、モデル)
Downtown West (背景モデル)

 

【制作手順】

1.シーケンサーファイルの作成
2.カメラ、キャラクターの配置
3.モデルにアニメーションを設定
4.カット制作
5.複数カットをマスターシーケンサーへ統合
6.ムービーキャプチャで出力

 

1.シーケンサーファイルの作成

それでは早速シーケンサーファイルを作成しましょう。
そもそもシーケンサーってどんな機能なの?
という方は、UE4公式ページに詳しく記載してありますのでご覧ください。
シーケンサーの概要
まとめると、タイムラインを用いて、キャラクターやカメラを動かすことが出来る機能です。

まず、新規フォルダを作成し「Sequencer」と名前を付けます

作成したフォルダ内を右クリックし、アニメーション>レベルシーケンス を選択すると、
シーケンサーファイルが作成されます。
とりあえず「Cut_01」とか名前を付けましょう。

 

 

2.カメラ、キャラクターの配置

早速キャラクターとカメラを配置してみましょう!

「ファイル」>「レベルを開く(OpenLevel)」で使用したいレベルを開きます。
今回は導入したアセットに付属してあるレベル「Demo_Environment」を開きます。
もちろん自ら作成したレベルでも大丈夫です。

 

次に、先ほど制作したシーケンサーファイル「Cut_01」を開きます。
すると画像の様なタイムラインが出現します。
このタイムライン上にカメラやキャラクターモデル等を入れていきます。

今回はGenericNPCAnimPackというアセットにある
「SK_Mannequin」というキャラクターモデルを使用します。
(GenericNPCAnimPack > Character > Mesh >「SK_Mannequin」)

 

モデルが配置されました。
この様な感じで作品に必要なモデルをシーケンサーに入れていきます。

 

カメラもシーケンサーに入れましょう。
上部にあるカメラマークのボタンを押すと簡単に追加できます。

 

3.モデルにアニメーションを設定

それではキャラクターにアニメーションを適応させていきましょう。
キャラクターモデルのトラックに、アニメーションを選択できるエリアがありますので
この中にあるアニメーションを選択します。

これでキャラモデルにアニメーションを適応出来ました!

追加したアニメーションは、シーケンサー上で長さや他のアニメーションとブレンドする等
調整する事が可能ですので、いろいろ触ってみてください。

 

4.カット制作

「3.キャラクターとカメラを追加」にてカメラを追加しましたので、調整をしてカットを作りましょう。
今回はカメラを動かしたいので、キーを打ってカメラワークを作りましょう。


①タイムラインを0秒にします。
②カメラを選択して、好きな位置に移動します。
③Transformにキーを打ちます。

 


④タイムラインを5秒にします。
⑤カメラを選択して、また好きな位置に移動します。
⑥Transformにキーを打ちます。

これで再生すると、カメラが動いてくれます!

キャラモデルや小物も、同様にTransformにキーを打ち込むと動かすことが出来きます。
別のカットでボールを動かしているのですが、こちらも上記と同じ方法で動かしています。

あと、被写界深度(ピンボケ)もキーフレームで調整をしています。
※ピンボケの調整が大変な場合は、Current Apertureを「50」辺りにすれば、ピンボケが発生しなくなります。

調整したカメラを大きな画面(中央のビューポート)で確認したい場合は、赤い丸のボタンを押せば
エディタにカメラを反映させる事が出来ます。

最後に、調整したカメラをシーケンサーのカメラカットに設定します。

 

5.カットをマスターシーケンサーへ結合

この工程は複数のカメラカットがある場合に発生しますので
1カットのみの場合は、そのまま下記項目「6.ムービーキャプチャで出力」へ進んでください。
複数のカットがある場合は、カット毎にシーケンサーファイルを作成しましょう。

 

続いて、シーケンサーファイルを作り「Master」と名前を付けます。
この「Master」の中に、作成したカットをドラッグ&ドロップで入れていきます。

入れたカットは、タイムライン上で調整することが出来るので
尺の調整や全体の構成を調整することができます。

もしカメラカットのボタンを押してもエディタに反映されなかったら
「Master」シーケンサーから映らないカットをダブルクリックで開き
「+カメラ」から表示したいカメラを設定しましょう。

これで一連の流れは完成です!
ゲーム中のイベントとしてシーケンサーを作成した方は、この「Master」シーケンサーを
ブループリント等で呼ぶとイベントシーンとして使用する事ができます。

 

 

6.ムービーキャプチャで出力

最後に動画として出力しましょう。
出力したいシーケンサーのムービーレンダリング設定を開きます。
今回は複数カットの映像を作るので「Master」シーケンサーから、
ムービーレンダリング設定を開きます。
今回は以下の設定で進めます。

出力ディレクトリは任意の所へ設定してください。
もちろんデフォルトのままでも大丈夫です。

あとは「ムービーキャプチャ」をクリックします。
すると出力されていくのでしばらく待機します。

完成です!

ざっくりした解説でしたが、大まかにはこのように制作できます。
皆さん、良きUE4ライフを!

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[UE4]Remote Control Web Interfaceを利用してウェブブラウザから操作する

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執筆バージョン: Unreal Engine 4.26

今回は Remote Control Web Interfaceを紹介したいと思います。
※現在、ベータ版ですので、実制作に使用する場合は注意してください。

UE4.23にネットワークを利用し、Unreal Editorを操作するRemote Control APIが提供されていました。
しかし、APIのみしか提供されておらず、コマンドでの利用もしくは、UIの独自実装が必要でした。

UE4.26から追加されたリモートコントロールプリセットとRemote Control Web Interface プラグインを利用することにより
あらかじめ用意されたカッコイイUIを利用することができるようになり、簡単に利用することが出来ます。

使い方

プラグインをマーケットプレイスから入手

以下のページからプラグインをインストールして下さい。
https://www.unrealengine.com/marketplace/ja/product/remote-control-web-interface?sessionInvalidated=true

Node.jsの最新版をダウンロードしインストールしてください。

Node.js 公式サイト
https://nodejs.org/en/download/
※インストール後、PCを再起動して下さい。

プラグインを有効・再起動

「Remote Control API」と「Remote Control Web Interface」プラグインを有効にしてUnrealEditorを再起動して下さい。

起動を確認

UnrealEditorの再起動後、Node.jsの動作環境の構築準備処理が実行されます。 完了するまで待って下さい。

 

使用するポート番号の変更

動作環境によりポート番号の変更が必要であれば、ProjectSettingsからポート番号を変更して下さい。
Web Remote Control の設定確認

Remote Control Web Interfaceの設定確認

リモートコントロールプリセットの作成

コントロールパネル内で「その他 (英語:Miscellaneous)」→「リモートコントロールプリセット(英語:Remote Control Preset)」アセットを追加して下さい。
追加したリモートコントロールプレセットアセットをダブルクリックでリモートコントロールパネルを表示させます。
※このとき「編集モード(英語:EditorMode)」にチェックマークがついていなければチェックをつけて下さい。

リモートコントロールパネルを表示を表示されている状態になると、詳細パネルの各プロパティに目の閉じたアイコンが表示されるようになります。
アイコンをクリックし、目を開いた状態にすると、リモートコントロールで操作することができます。

なお、この目のアイコンが表示されるのは詳細パネルだけではなく、他のアセットのパネル(例:テクスチャ)でも表示されます。
一部試してみましたが、操作することが可能ですが、即時反映されないものやウィンドウが閉じると操作ができくなるプロパティがあるようですので注意して下さい。(まだベータなので…)

Webインターフェースへの接続

ウェブブラウザを利用してhttp://127.0.0.1:7000(Remote Control Web Interfaceのポート番号変更した場合nはその番号)にアクセスすると下のような画面が表示されます。


① 表示切り替え用タブ
② 新規タブ追加
③ モード切り替えボタン
・Edit
機能・UIの追加がでます。
リモートでの操作エディタも同時にできます。
・Play
機能・UIの追加ができません。
リモートでの操作エディタはできます。
誤操作でUIを消したり、変更したくない場合はこのモードにしてください。
④ タブレイアウト
タブ内に複数のUIを表示するパネルのレイアウトを変更できます。
⑤タブのアイコン変更
⑥タブの名前変更
⑦タブの複製

UIの追加方法

1.+のアイコンをクリックして下さい

2.リモートコントロールプレセットアセットに追加した項目が表示されます。

3.UIを追加したいプロパティをクリックして下さい。

4.UIの種類を選択して下さい。

5.「Save」ボタンを押して下さい。
※となりの「Save&Create another」ボタンは、追加後ウィンドウは閉じないため、連続で追加することができます。

各UIの紹介

名称 UI 使用できるプロパティ型
スライダー float
int
Vector
Rotator
Color
等 数値を扱うもの全般
ゲージ float
int
Vector
Rotator
ジョイスティック Vector
Rotator
カラーピッカー Color
トグル Boolean
テキスト String
Text
※Nameは対応されていません
ボタン イベント・関数

UIのレイアウト切り替え

以下のボタンを押すことにより追加したUIのレイアウトを同じUIでまとめる表示とすべて表示を切り替えることができます。

パッケージしてから使えるか?

プラグインはランタイムになっていますが… 現状はUnrealEditor上で配置されているもの、アセットを操作することしかできないようです。 (いろいろと頑張ってはみたのですが、使えませんでした。)

最後に

パッケージすると利用できないのが難点ですが、ネットワークを利用して外部からエディタを操作できるのは、おもしろい仕組みです。
こっそりプラグインを適用して、「http://PC名:7000」で他人のエディタにアクセスして勝手に動かすいたずらが出来ます。
Web Interfaceの方も使ってみると、作り込んでいるUIで使いやすいです。

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[UE5] Unreal Engine 5の導入手順

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執筆バージョン: Unreal Engine 5.0 Early Access

ついにUE5の早期アクセスが開始しました!

UE5を触ってみたい!という方のために、導入手順をご紹介したいと思います。

 

1.EPICアカウントの作成

まずは、下記のページにアクセスして、

ページ右上の「サインイン」からユーザー登録を行います。

https://www.unrealengine.com/ja/download

ページが英語で表示されている場合は、ページ右上の地球のアイコンから言語を切り替えることが出来ます。

言語を切り替えたら、「サインイン」をクリックして、登録を開始します。

名前とメールアドレス、パスワードを設定し、サービス規約を確認して「続ける」を押します。

 

2.ランチャーをインストールする

サインインが完了したら次は、Epic Games Luncherをインストールします。

 

おおまかに、ゲーム制作なら「パブリッシングライセンス」を

ノンゲーム制作なら「クリエイターライセンス」を選択する形で良いかと思いますが、

詳しいライセンスの詳細については下記をご覧ください。

https://www.unrealengine.com/ja/faq

 

また、詳細な契約書は下記リンクをご確認ください。

パブリッシングライセンス : https://www.unrealengine.com/ja/eula-reference/publishing-ja

クリエイターライセンス : https://www.unrealengine.com/ja/eula-reference/creators-ja

 

どちらを選択してもインストールされるランチャーに違いはないかと思われます。

 

「今すぐダウンロード」を押し、契約内容を確認し下記の画面まで進むと、「EpicInstaller」がダウンロードされます。

ダウンロードされた「EpicInstaller」を起動し、ガイドに従ってEpic Games Luncherのインストールを完了させてください。

ランチャーのダウンロードとインストールが完了したら、「EPIC GAMES LAUNCHER」を起動します。

すると、まずは下記のような画面が立ち上がります。

登録時に設定したメールアドレスとパスワードを使用してログインしましょう。

ちなみにココでも、画面左下の歯車のアイコンからランチャーの言語設定を変更することが出来ます。

また、画面下部の「あとでサインイン」から、サインインせずに起動することも出来ます。

 

3.Unreal Engine本体のインストール

ランチャーが起動したら、

1.まずは画面左側のタブから「Unreal Engine」を選択します。

2.次に、画面上部のリストから「ライブラリ」を選択します。

3.続いて「+」ボタンを押します。

すると、下記のようなメニューが出現します。

バージョン番号の右側の▼を押してバージョンを選択し、「インストール」を押しましょう。

これで、エンジン本体のダウンロードとインストールが開始されます。

上記の手順を繰り返すことで、複数のバージョンのUnreal Engineを、同じPC上で共存させることが可能です。

また、バージョン番号に「Preview」と付いている場合、そのバージョンは正式公開前の試用版となりますので注意して下さい。

また、現在は

1.まずは画面左側のタブから「Unreal Engine」を選択

2.次に、画面上部のリストから「UE5」を選択

3.画面下部の「早期アクセスのダウンロード」を選択

でもUE5のインストールが可能です。

4.Unreal Engine 5の起動

エンジンのインストールが完了したら、次はいよいよエンジンの起動です。

起動したいエンジンのバージョンの中央部にある「起動」を選択します。

 

Now Loading…

 

ロードが完了するとプロジェクトブラウザが開きます。

今回はサードパーソンテンプレートを起動します。

1.画面左側のリストから「ゲーム」を選択

2.画面中央のリストから「サードパーソン」を選択

3.プロジェクトの場所とプロジェクト名を設定し、画面下部の「作成」を選択

 

サードパーソンテンプレートを開くことが出来ました!

画面上部の「プレイ」を選択するとゲームが開始し、グレイマンを操作することができます。

 

これでUE5の起動が完了しました!

 

5.サンプルプロジェクトのダウンロード

UE5のインストール自体はこれで完了ですが、せっかくなので配布されているUE5のサンプルプロジェクトを触ってみましょう。

さっそくサンプルプロジェクトをダウンロード… する前に!

Cドライブを100GB以上余分に圧迫しても大丈夫という方以外は下記記事の設定をおすすめします。

[UE4] [UE5] Cドライブを圧迫する原因を解消! VaultCache(保管庫)の保存先を変更しよう

 

VaultCacheの設定が終わったら、UE5新機能のサンプルプロジェクトである古代の谷をダウンロードしてみましょう。

1.画面左側のタブから「Unreal Engine」を選択

2.画面上部のリストから「UE5」を選択

3.ページの最下部までスクロール

4.画面下部のサンプルを入手を選択

5.名前とフォルダの保存箇所を変更し、クリエイトを選択

 

6.Unreal Editor を起動してサンプルプロジェクトを開く

サンプルプロジェクトのダウンロードが完了したら、

1.「ライブラリ」内の「マイダウンロード」と「マイプロジェクト」に項目が追加されています。

2.「マイプロジェクト」からプロジェクトをダブルクリックすると、プロジェクトが開きます。

マイプロジェクトになければ、「マイダウンロード」の「プロジェクトを作成する」から追加ができます。

サンプルプロジェクトを開くことが出来ました!

画面の指示に従ってメインレベルを開きます。

1.画面上部の「コンテンツ」を選択

2.追加で表示されたメニューから「コンテンツブラウザ1」を選択

コンテンツブラウザが開きました。

基本的な使い方はwindowsのエクスプローラーと同じです。

「Maps」フォルダを開き、「AncientWorld」ファイルをダブルクリックします。

ロードが完了すると下記のようなメインレベルが表示されます。

画面上部の「プレイ」を選択すると、デモが開始されます。

デモが再生されました!

デモの再生は「Esc」キーで終了することができます。

 

導入手順は以上になります。

まだ早期アクセスではありますが、ぜひUE5を触ってみてくださいね!

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[UE4] [UE5] Cドライブを圧迫する原因を解消! VaultCache(保管庫)の保存先を変更しよう

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MarketPlaceでアセットを購入し、Add to ProjectでDドライブにある自分のプロジェクトにアセットを追加したのに、なぜかCドライブがどんどん圧迫されていくといったことがないでしょうか?

その原因は Epic Games Launcher のVaultCache(保管庫)という仕組みによるものです。

 

VaultCache(保管庫)とは

Epic Games LauncherからサンプルプロジェクトやMarketPlaceのアセットをダウンロードすると、一度VaultCacheという場所に保存されます。

そして、実際に触れるサンプルプロジェクトを作成するときや、自分のプロジェクトにMarketPlaceのアセットを追加するときは、VaultCacheにあるデータからプロジェクトファイルにコピーされ、VaultCacheのデータとは別に作成されます。

このような仕組みになっていることで、プロジェクト側でアセットを変更しても元のデータは保存されたままになり、再度別のプロジェクトで使用する際にも再ダウンロードが必要ないようになっています。

しかし、このシステムのためにVaultCacheにはダウンロードされたデータが溜まってしまい、デフォルトだとCドライブの容量を圧迫する原因となっております。

 

VaultCache(保管庫)のパスを変更する

このVaultCacheのパスは Epic Games Launcher で変更することが可能です。

VaultCacheのパスを変更するには、 Epic Games Launcher -> Settings -> Edit Vault Cache Location から任意の場所に変更してください。

日本語だと、Epic Games Launcher ->設定 -> 「ダウンロードキャッシュ用フォルダを編集」という項目です。

デフォルトだと、C:\Program Files (x86)\Epic Games\Launcher\VaultCacheに設定されています。

もしCドライブが潤沢でなく、他にドライブがある場合は別のドライブに変更することをお勧めします。

キャッシュ用フォルダの変更後はEpic Games Launcherの再起動が必要です。

Tips: SSDとHDDのドライブがある場合はHDDの指定がオススメ

もしご使用のPCがSSDとHDDの両方が搭載されている場合、VaultCacheの場所はHDDに設定することをお勧めします。

VaultCacheは”保管庫”の名の通り、サンプルプロジェクトやアセットをダウンロードして保存し、実際のプロジェクトフォルダにコピーされるだけのデータです。

一般的にSSDは読み書きが早く容量が限られており(値段が高いため)、HDDは読み書きが遅いが容量は多い(値段が低いため)かと思います。

そのため、読み書きの頻度が少ないVaultCacheは、よほどSSDに余裕がない限りHDDへの保存をお勧めします。

 

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[UE5] 無料で使える高品質アセット”Megascans”がドラッグ&ドロップで簡単に配置できる! Quixel Bridgeを使ってみよう

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執筆バージョン: Unreal Engine 5.0 Early Access

MegascansをUE4でエクスポートするのに使うQuixel Bridgeですが
UE5に統合され事により、ドラッグ&ドロップで直接レベルに配置できるなど大きく中身も変わりました。

この記事ではUE5でのQuixel Bridgeを使った
無料の高品質アセットMegascansのインポートのやり方を説明したいと思います。

――Megascansとは
3Dスキャンから作成された高品質なライブラリ。Unreal Engineでの使用では無料で、毎週大量の新規アセットが追加されてる。

――Quixel Bridgeとは
Megascansのアセットを閲覧、ダウンロード、Unreal Engineにエクスポートすることができるツール。

1,Quixel Bridge起動の方法は2種類

・コンテンツブラウザ上で右クリック
Add Quixel Content

・ContentからQuixel Bridgeを選択

――Quixel Bridgeが表示されない場合は

Edit>Plugins>BridgeをEnableにして再起動すれば表示されます。
デフォルトでプラグインはオンになっています。

2,Sign In

Quixel BridgeでMegascansをDownloadするには
Sign Inが必要になります。

先程の行程を進めるとBridgeのウインドウが開きます。

右上のアイコンからSign In

Sign In With Epic Gamesを押して
Epic Gamesのアカウントを入力。


3,アセットの選択

Sing Inができたら
あとは置きたいアセットをクリックで選びます。

アセットは左のカテゴリ一覧から探していきます。

4,ダウンロードする品質

品質は右側のプルダウンメニューから選択
Naniteが最高品質です。


5,アセットのDownloadとUE5プロジェクトへのExport

ここがUE5になって一番変わった点になります。

Bridgeから使いたいアセットを選択しUE5のシーン上にドラッグ&ドロップ
すると、Preview用の低品質アセットがすぐにDownloadされて配置されます。

アップで見ると解像度が低いことが確認できます。

Previewのアセットが配置されると、
同時にBridgeで高品質アセットのDownloadが開始されます。

Downloadが完了するとUE5のマップ上で配置したPreviewアセットが
自動で高品質のアセットに置き換わります。

これは複数のアセットを配置して同時にダウンロードを進めることも可能です。


――マテリアルをレベルにドラッグ&ドロップしした場合

球にマテリアルが貼り付けられた状態で配置されます。

ドラッグ&ドロップしたマテリアルは自動的にPreview品質から高品質に切り替わりますが、
Preview品質のまま別のアセットに割り当てた場合、
割り当てられたアセットの品質は高品質に切り替わらないので注意が必要です。


――アセットの場所

アセットは
Content>Megascansの中のフォルダに作成されます。

どのフォルダに保存されたのかわからなくなった場合は

配置したアセットを選択して Ctrl+B

レベル上で選択したアセットが保存されている場所にContent Browser上で移動できます。
Content Browserでアセットを探すときにとても役に立つショートカットです。

フォルダ内のアセットを一覧で見たい場合は
フィルターを使用しStatic Meshを選択します。

選択したフォルダの内にあるすべてのStatic Meshが表示できます。

ドラッグ&ドロップするやり方とは別に
従来のUE4のときと同じExport手順も可能です。
アセットを選択しDownloadを押して
完了したらAddを押せばUE5のContent Browser上に作成されます。

――データの保存場所

Megascansアセットはプロジェクトに追加される前に別の場所に保存される仕組みとなっております。
そのプロジェクトにコピーされる前のuassetのファイルの場所は右上アイコン>Preferenceから設定できます。

Quixel Bridgeの中のダウンロードされたデータなので
削除してもUE5のプロジェクトのアセットは消えません。


具体的なダウンロード状況と履歴は
右上のアイコンから表示可能です。


――マスターマテリアルの設定

マテリアルはMegascansの用意したものが自動で作られますが、
自分で作成したマテリアルもこちらで設定すれば
エクスポートされるアセットのマテリアルを指定したものに変更することが可能です。



――影の修正

置いたアセットの背面のメッシュがなく影が不自然になる場合は
アセットを選択してDetailタブから「Shadow Two Side」を オンに。
これで正常な影を作れます。



UE5ではDownloadを待たずにMegascansアセットをPreview状態でたくさん配置すれば、
裏で高品質アセットにいつの間にか置き換わるので
待つ時間のストレスなく作業が可能になりました。

どんどん活用して楽しんでいきましょう。

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[UE5] サンプルプロジェクト「古代の谷」を触ってみよう!

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執筆バージョン: Unreal Engine 5.0 Early Access

1.サンプルプロジェクトのダウンロード

今回は、UE5新機能のサンプルプロジェクト「古代の谷」を触っていきます。

UE5のインストールがまだの方はこちらの記事をご覧ください。

[UE5] Unreal Engine 5の導入手順

 

さっそくサンプルプロジェクトをダウンロード… する前に!

Cドライブを100GB以上余分に圧迫しても大丈夫という方以外は下記記事の設定をおすすめします。

[UE4] [UE5] Cドライブを圧迫する原因を解消! VaultCache(保管庫)の保存先を変更しよう

 

VaultCacheの設定が終わったら「古代の谷」をダウンロードしてみましょう。

1.画面左側のタブから「Unreal Engine」を選択

2.画面上部のリストから「UE5」を選択

3.ページの最下部までスクロール

4.画面下部のサンプルを入手を選択

5.名前とフォルダの保存箇所を変更し、クリエイトを選択

 

2.Unreal Editor を起動してサンプルプロジェクトを開く

サンプルプロジェクトのダウンロードが完了したら、

1.「ライブラリ」内の「マイダウンロード」と「マイプロジェクト」に項目が追加されています。

2.「マイプロジェクト」からプロジェクトをダブルクリックすると、プロジェクトが開きます。

マイプロジェクトになければ、「マイダウンロード」の「プロジェクトを作成する」から追加ができます。

サンプルプロジェクトを開くことが出来ました!

画面の指示に従ってメインレベルを開きます。

1.画面上部の「コンテンツ」を選択

2.追加で表示されたメニューから「コンテンツブラウザ1」を選択

コンテンツブラウザが開きました。

基本的な使い方はwindowsのエクスプローラーと同じです。

「Maps」フォルダを開き、「AncientWorld」ファイルをダブルクリックします。

ロードが完了すると下記のようなメインレベルが表示されます。

画面上部の「プレイ」を選択すると、デモが開始されます。

デモが再生されました!

デモの再生は「Esc」キーで終了することができます。

 

以上の方法でデモを再生することができます。

また、アセットの移動や追加など、デモの再生以外も行うことができます。

ぜひUE5の新機能を楽しんでください!

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[UE5] スタティックメッシュにコリジョンを設定する方法

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執筆バージョン: Unreal Engine 5.0 Early Access

今回はUE5のスタティックメッシュにコリジョンを設定する方法を紹介したいと思います。

はじめに

UE5ではQuixel Bridgeを経由することでMegascansアセットを無料で利用することができます。誰でも簡単にハイクオリティなアセットを使用できるというのはとても素晴らしいことです。

参考:[UE5] 無料で使える高品質アセット”Megascans”がドラッグ&ドロップで簡単に配置できる! Quixel Bridgeを使ってみよう

ですが、これらのアセットにはコリジョンが設定されていないため、ただアセットを配置しただけではキャラクターは素通りしてしまいます。

しかしUE5には、UE4と同じく簡単にコリジョンを設定する機能があるため、慌てる必要はありません。設定方法もUE4とほとんど同じです。今回は改めてその方法をご紹介したいと思います。

コリジョンを設定する

まずはコンテンツドロワー(コンテンツブラウザ)から、入手したアセットのスタティックメッシュをダブルクリックで開きます。

スタティックメッシュのアセットを開くと、コリジョンプリミティブ数が0になっているのがわかります。つまり現在コリジョン用のデータ数が0なのでコリジョンが設定されていないという事です。
※厳密には単純化コリジョンの数です。

コリジョンの設定方法にはいくつかありますが、今回はオートコンベックスコリジョンの機能を使用して自動的にメッシュにある程度沿ったコリジョンを作成する方法を紹介したいと思います。
※それ以外の方法に関しては、UE4ですがこちらの記事で紹介しています。基本的にはUE5も同じです。
[UE4]コリジョンの作成方法のまとめ

まずはオートコンベックスコリジョンをクリックして凸型分解のタブを表示させます。

次に各項目を調整して、適用をクリックします。

ハルカウント 作成される凸型部分の最大数。
⇒自動生成されるコリジョン用プリミティブの最大数になります。設定値は2~64です。
マックスハル(頂点) 生成される凸型ハルに許可される頂点の最大数。
⇒プリミティブの最大頂点数になります。設定値は6~32です。
ハル精度 コリジョンの生成時に使用するボクセルの数です。
⇒コリジョン生成時の精度になります。設定値は10000~1000000です。

すると、メッシュの形状から自動的にコリジョンが生成されます。生成にはある程度時間がかかりますが、処理中の場合はUE5の画面下に以下のようなメッセージが表示され、生成が終了したらメッセージは消えます。

基本的にはコリジョン用のプリミティブが増えれば実行時の処理負荷が増えますし、精度が高ければコリジョンの生成にも時間がかかるかと思います。

設定したコリジョンを確認する

「表示」の「単純なコリジョン」を選択することで、出来上がったコリジョンが実際にどのようなコリジョンになっているか確認することができます。

この表示状態で凸型分解のパラメーターを調整するとよいでしょう。

おわり

コリジョンの設定が終わったら、実際にプレイしてみましょう。キャラクターがスタティックメッシュの上に無事乗っているのが確認できるかと思います。

最後に、アセットの保存を忘れずに!

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